鶏のごはん ④
さてさて、今回で最後にしよう、ごはん編。。
なんだか4月なのにまだまだ寒くて食欲旺盛です🐔🍚
長くなりましたが飼料の原料最後は「微量添加物」。
まず最初に「パプリカ」から。
これは卵黄のカラーアップ(色を濃くする)為に添加します。
以前トウモロコシの話でお話しましたが、卵黄というのは元々色は殆どありません。
しかし普段から摂取するものの色素が卵黄に移行しているんですね。
色がついてれば何でもいいというわけではなく、脂溶性の色素が卵黄に移行するといった感じです。
「アスタキサンチン」「カンタキサンチン」なども同じように卵黄のカラーアップに用いられます。
アスタキサンチンは化粧品にも利用されるほど注目を集めている原料で抗酸化作用による様々な効果を期待できますが、高価な為一般的な卵には含まれていません。
逆にカンタキサンチンは人の体に悪影響の可能性が指摘されておりWHOでも規制がされていたと思います。
詳しく覚えてないので気になる方は調べてみてください💦
また「マリーゴールド」もカラーアップに使用される事があり、こちらは安全性にも問題なくむしろルテインという成分が目に良いとされています。
またマリーゴールドだけが唯一黄色系色素となっており、パプリカなどの赤系色素と合わせて使うことにより加熱時の卵黄の色あせを防止する効果が見込めます。
他には、「ビタミン」。
今まで説明してきた原料で飼料をつくるとビタミンが不足しがちになる為、単味のビタミンを添加してバランスを整えます。
「単味アミノ酸」。
こちらは人間のプロテインに似たもので、飼料に栄養が足りない時に直接補ってあげる為に添加します。
安くて栄養のない粕類の原料を多く使用した時に調整で添加しています。
この単味のアミノ酸は値段が高いので、安い原料使ってこれ足してたら本末転倒ですね(^_^;)
お次は「乳酸菌」「オリゴ糖」。
こちらは鶏の健康のためにほとんどの飼料に添加されています。
ご存知の方もいると思いますが、オリゴ糖はその乳酸菌のごはんです。
乳酸菌はオリゴ糖が無いと居ても仕事をしません。
ざっくりお話するとこんなもんでしょうか。。
この他にも各農家さんのこだわりで、色々なものを添加したりしていますがそちらは割愛させて頂きます🙇
あ、もう一つ忘れていました💦
「炭酸カルシウム」「リン酸カルシウム」です。
名前見たらわかると思いますが、鶏の骨と卵の殻の大事な栄養源としてこちらも添加されています!
ざっくりし過ぎな気もしますがこの辺で失礼致します(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
鶏のごはん ③
こんちわー🐔
鶏のごはん編第3弾です!
時間かけすぎですかね(^_^;)
前回はトウモロコシだけで力尽きたので今日は出来るだけ数紹介したいと思ってます💦
とりあえず配合割合的に多いのでいくと「大豆粕」ですね。
「粕」ってのがポイントなんですけど、いろいろな理由で「粕」を使ってます。
理由として、1つめは「安いから!」
油絞った粕なんで用途はこういった飼料原料がメインになってきます。
2つめに「低カロリー高タンパクだから」
油絞ってるんで当然カロリー抑えめで、タンパク質は豊富なんですね~。
人間が食べても栄養満点だと思います(笑)
3つめに「保存が効くから」
人間用と違って飼料原料のほとんどは冷蔵保存なんてことは出来ませんから少しでも保存が長くできる状態が好ましいんです。
以上の理由は大豆に限った事ではなく、飼料原料として色々な副産物が使用されています。
それも踏まえて次の原料紹介は、「菜種粕」。
これはつまりサラダ油の絞りカスですね~。
大豆粕より栄養はありませんが安いので使うことがあります。
ただ菜種粕は卵を臭くするデメリットがあります。
最近は鶏の品種改良などで改善されてるみたいですが。。
お次は「DDGS」。
正式名称は省略しますが簡単に言うと、アメリカでは国の政策としてトウモロコシからエタノールを作っており、その廃棄物(副産物)です。
特別悪いものでは無いと思いますが、栄養価はそこそこと言ったとこでしょうか。
これはともにトウモロコシの粕です。
糖やコーンスターチを精製したあとの粕です。
グルテンミールは非常に栄養価が高く高価なものですが、グルテンフィードは安価でそこそこの栄養価と言ったところでしょうか。
お次は「生米ぬか」「脱脂ぬか」。
糠は日本でも古くから活用されており、昔から鶏の餌にはよく使われていました。
さてさて今日ご紹介の最後を締めくくるのは「魚粉」です。
こちらも古くから鶏の餌には利用されているものです。
唯一の動物性タンパク質源で非常に栄養価が高くアミノ酸のバランスも良い原料となっています。
ただし値段はやはり植物性のものと比べると高価になっておりまた、近年は様々な理由により昔と比べて3倍~4倍近くまで高騰を見せています。(昔がどれくらい昔かはハッキリ覚えてないのでまた調べておきます🙇)
その為、近年は鶏や豚の加工残渣である「ポークチキンミール」なるものが代替で使用される事が多くなっています。
しかし卵の味といった観点から見た場合に、魚粉が与える影響は大きく、こだわって生産している人たちの多くは未だに魚粉を使っています。
ただ卵の味を識別できる人は少ないかもしれませんね💦
また子供は大人より味に敏感な子が多いので美味しい卵、そうでない卵の区別が出やすい傾向はあるみたいです!
さぁ、長くなりましたが本日はこの辺で失礼致します(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
鶏のごはん ②
こんにちわ~🐔
前回の続きです!
今回はごはんの原料についてお話ししていきます。
ザックリ表示すると、
トウモロコシ ︰ 60%
大豆粕 ︰ 10%
穀物粕 ︰ 15%
魚粉 ︰ 3%
微量添加物 ︰ 12%
こんな感じです。
実際には
割合は農家さんそれぞれこだわりがありますのでベースがこんな感じだと思ってもらえればいいかなと思います(^_^;)
原料に関してもさらに2~3回くらいに分けて小話していきます!
一気に書くと大変なので💦
とりあえずはじめに主原料である「トウモロコシ」のお話から。
まずこのトウモロコシと言うのは一般に我々人間が食べるスイートコーンとは品種が違います。
飼料用に多収穫が望めるような品種になっています。
食べたことはないですがおそらく甘くないトウモロコシだと思います。
そしてこのトウモロコシは100%(99.9%とかかもしれませんが💦)輸入に頼っています。
産地としてはアメリカ、南米がほとんどでその他にウクライナ、中国(多分)、ヨーロッパなども多少あるみたいです。
その為、為替や異常気象が大きく影響してきます。
またこのトウモロコシのほとんどは遺伝子組換え(GMO︰Genetically Modified Orgasnisms)されたものになります。
遺伝子組換えによる健康への被害となり得る根拠は今の所示された事はありませんが、遺伝子組換でない(通称︰NON-GMO)トウモロコシを使用した卵もスーパー等で販売されており、一定数の支持を得ています。
ちなみにトウモロコシの気になるお値段なんですけど、25000~35000円てとこでしょうか。
一般の人からしたら高いのか安いのかわかりませんよね(^_^;)
あと聞いたことある方もいるかと思いますが、「飼料米」でトウモロコシに置き換えて使用したりします。
栄養価がほとんど一緒なんですよね!
ただし、卵の卵黄の色ってトウモロコシの色が大きく関係してるんですけど、当然お米にすると卵黄は白くなります🐣
まだトウモロコシの話しかしてませんけど、今回はこの辺で失礼致します💦 (*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
鶏のごはん ①
毎日更新するって大変ですね💦
こんにちわ🐔
今日は鶏のご飯についてお話していきましょう!
そもそもブロイラーとレイヤーではご飯の内容も若干異なります。
それはなぜかと言うと、ブロイラーと言うのはお肉になる鶏の事ですが、ブロイラーはヒヨコとして産まれてから40日~50日でお肉になります。
なのでよくスーパーなどでの商品名には「若鶏」って書いてあることが多いんですね🐥
一方レイヤーと言うのは卵を産む鶏のことを言いますが、以前にもお書きしたようにレイヤーは産まれてから150日~180日で卵を産み始め、500日~700日くらいまで8割位の頻度で卵を産み続けます。
その為ブロイラーには短期間で大きくなれる様に栄養価の高いごはんがメインとなります。
20~30gのヒヨコが2ヶ月かからず3キロ以上に成長のするんだからすごいですよね✨
レイヤーはと言うと人間で言うところの成長期、0~70日くらいまでは栄養価の高い餌を与えます。
そして成長が緩やかになってから卵を産みだすまでの間少し栄養価の低い餌となり、卵を産みだした頃から産むためと生きていく為に必要な栄養価分を計算された餌に切り替わります。
レイヤーの話で言うと100g前後の餌を食べて50gの卵を産むイメージです。
その効率たるやスゴイですよね~💦
今日はこの辺で失礼致します。
次回は餌の原料についてお話できたらなと思っています!
(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
サルモネラ汚染
こんにちわ🐔
今日はサルモネラについて簡単にお話します。
サルモネラと一言に言ってもたくさんの種類のサルモネラ菌は存在します。
その中でいくつかのサルモネラ菌だけが人に悪さをするのです。
そして卵でよく言われるサルモネラと言うのが、「Salmonella.Enteritidis」、通称SEと呼ばれるサルモネラ菌です。
通常のサルモネラ菌よりも強力で危険なやつなのです💦
その為近年卵は食中毒に気を付けろと言われているのですが、オーバーに危険視する必要はありません。
以前賞味期限の話の中で触れましたが、サルモネラ菌でもどんな菌でも人間に害を及ぼすにはそれなりの量が必要なのですが、一般的に冷蔵庫で保存していれば賞味期限内に菌が大増殖することは無いんです!
まぁ、そもそもサルモネラに感染している卵というもの自体宝くじクラスの確率でしかあり得ないわけなんですけど、もし仮にサルモネラ汚染されていても普通に管理していればまず大丈夫と言うことです。
でも万が一と言うこともあるので、保管は冷蔵庫を徹底するという事をオススメします。
ちなみに卵の殻には生まれてくる時にクチクラ層という薄い保護膜に覆われており、洗う事によりそのクチクラ層が取れてしまいます。
このクチクラ層が外からの細菌を防いだり、鮮度を保つ役目を持っています。
スーパー等で販売する卵はお客さんにそういった知識が無いことも踏まえ、見た目重視で洗ってある卵が並んでいます。
実は洗ってない卵の方が日持ちもするし安全な卵なんですね♪(かと言って洗ってあるものも当然安全なんですけどね💦)
養鶏場の直売の卵は洗ってない所も結構ありますが、そういう理由で洗ってないんだと思います。
みなさんもこういう知識を持っていれば卵選びも変わってくるかもしれないですね~。
今日はこの辺で失礼致します(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
卵のサイズと需要
こんにちわー🐔
今回は題名のとおりサイズと需要なついて簡単にお話します♪
まず卵のサイズですが、全農規格でお話しすると小さい方から「SS」「S」「MS」「M」「L」「LL」の6つのサイズに分けられます。
全てのサイズは6g毎に分けられており、
SS → 40~46
S → 46~52
MS → 52~58
M → 58~64
L → 64~70
LL → 70~76
となっております。
次にサイズ毎のの需要はと言うと、用途によって別れてきます。
例えばスーパーでは10個売りしたときの価格が安くなるように出来るだけ小さいものを好みます。
ただし見栄えの問題もあるのでMS、Mサイズ辺りがよく使われます。
他にはケーキやお菓子を作るところは、一つあたりが大きいものの方が殻に対しての卵の比率(歩留まり)が良い為にそちらを望むことが多い傾向にあります。
またチェーン店化された飲食店では、料理の分量がマニュアル化されている事が多いためお店ごとに決まったサイズを欲しがるところもあります。
あとは中部地方では喫茶店のモーニング文化がある為小さめの卵であるS・MS辺りが他の地域より需要が多かったりします。
他にもまだまだありますが今日はこの辺で失礼致します┏○))ペコッ
(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ
自動化(オートメーションシステム)の普及
こんにちはー🐔
今日は養鶏場の最前線をお伝えします!
皆さんもご存知の通り卵は古くから日本で食べられているものですが、その歴史は2500年前に中国から伝わってきたと言われています。
さすがに2500年前と比べるのは如何なものかと思いますので、ここ最近の養鶏システムの変化を簡単にお話します♪
数十年前(昔のことはそこまで詳しくないのでザックリしててスミマセン💦)の養鶏は「庭先養鶏」と呼ばれるような小規模な養鶏場がたくさんありました。
記録を少し調べてみたところ1960年頃には380万軒の養鶏場(養鶏家)がいたそうですが、2015年頃にはその数は2600軒近くにまで減少したそうです。
桁が違いすぎる…。。
しかし逆に飼養羽数は7000万羽から1億4000万羽と2倍に増えています。
つまり1軒あたりで飼養する鶏が圧倒的に増えてきたって事ですね!
この変化の裏にはシステムの自動化が大きく関与しています。
他の産業でもそうですが、機械で大量生産してコストを抑えるという事が養鶏業界でも起こっているのです!
昔々は、庭で放し飼いしてたものがケージで飼うようになり、手でエサをあげていたものが機械が毎日決まった時間にあげてくれる。
他にも手で拾っていた卵も今では機械で拾う所がかなり増えてきています。
建物の構造にしても昔は屋根と壁とカーテンだけでしたが、今は空調付きで糞尿もこまめに建物外へと排出されるようになっています。
様々な努力と工夫によって日々品質が向上しているのです。
『物価の優等生』なんて言われてますがその陰には業界関係者皆さんのたゆまぬ努力があってこそなのです。
またいつかお話するかもしれませんが、この『物価の優等生』と言う称号の裏で苦しんでいる農家さんもかなりいます。
是非地域の養鶏場をごひいきにしてあげて下さいm(_ _)m
きっと素晴らしい卵に出会えるはずですから…。
それではまた(*・・*)੭ ᵇᵞᵉ ᵇᵞᵉ